2021 年の世界をリードするイスラエルのイノベーション

1948年の建国当時は資源や資産がほとんどない人口90万人の小国に過ぎなかったイスラエルが73年経った現在では人口930万人の技術大国に成長しました。

サイバーセキュリティ、国土安全保障、ヘルスケア、金融、保険、印刷、モビリティ、ナビゲーション、農業、水、再生可能エネルギー、人工知能、情報通信、IoT、食品、ハードウェア、センサー、宇宙などイスラエルのアイデア抜きで存在するビジネス分野はほとんどありません。

「この驚異的な成長の背景にあるものとは?」イスラエルのオンライン・イノベーション・ニュースレター『No Camels』は、新技術の開発に深く関わっているイスラエルの起業家に対してこのような質問を投げかけました。回答は次の通りです。

起業家たちの見解

国内の市場は十分とも魅力的とも言えないため、どんなイノベーションでも世界にアピールしなければならない(ベンチャー・キャピタルiAngels社、共同設立者Hod Moyal氏)

世界をもっと良い場所にしたいという想いが、新しいアイデアを生み出す強い動機になっている(Peres Center for Peace & Innovation社、取締役Efrat Duvdevani氏)

物事が計画通りに進まない状況こそがイスラエル人が活躍するとき(Grove Ventures社、マネージング・パートナーDov Moran氏)

イスラエル人は柔軟性が高く、市場の変化に対応する能力が高い。新型コロナへの迅速な対応はその一例を示している(Grove Ventures社、ゼネラル・パートナーLior Handelsman氏)

ICVリサーチセンターとMeitar法律事務所の共同報告書によると、イスラエルの企業やスタートアップが2021年1月から3月の間に調達した資金は53億ドル(2020年同期の2倍)に上り、そのうち28.3%(15億ドル)がサイバーセキュリティ分野に投資されました。

産業の定義を変えるイスラエルのスタートアップ企業11

Aurora Labs – 「自己回復」する自動車用ソフトウェアを開発。自動車の保守システムの3つのステージ(不具合の検出、修復、OTA(Over-The-Air)によるソフトウェアのアップデート)をすべて管理し、シームレスに実行します。

Beewise  – 世界初の自動・自律型のミツバチの巣箱「Beehome」ではちみつ収穫量の200%増、蜂の生存率の向上、手作業の90%削減を実現。

Deci AI’s – 人工知能モデルをプロダクショングレードのソリューションに変えたい企業に次世代のAI構築を可能にする深層学習プラットフォームを提供。

Percepto  – 産業現場の資産の監視やコンプライアンス遵守のためのドローンベースの自律・空中査察ソリューションを提供。ドローンはサードパーティ製ロボットと連動。

Prospera – 作物の健康・生育技術。農地から膨大なデータを取得して、モバイルやウェブのダッシュボードを通じて利用者に実用的なインサイトを提供。

Run AI – ディープラーニング用の高性能なコンピュート仮想化レイヤーを作成して、ニューラル・ネットワーク・モデルのトレーニングを高速化することで、データサイエンスとコンピューティング・インフラのギャップを補正。

SentinelOne – AIベースのプラットフォームで、ノートPC、PCS、サーバー、クラウドサーバー、IoTデバイスなどのエンドポイント保護を提供するサイバーセキュリティ企業。

Synk – イスラエル発の英国企業。同社が提供するプラットフォームは既存のワークフローに自動的に統合。プラットフォームはクラウド・ネイティブなアプリ開発向けの安全なコンポーネント(コードやオープンソース・ライブラリなど)が付属。

Syte – Eコマース向けの商品発掘プラットフォームを提供。強力なビジュアル検索機能によって、買い物客が写真やスクリーンショットで商品を見つけられるようサポート。

Theator – イスラエル発の米国企業。高度なAIとコンピューター・ビジョン技術を組み合わせたサージカル・インテリジェンス・プラットフォームを提供。終わったばかりの数時間に及ぶ手術を数分で見直し、評価可能。

Wint – 水の管理・制御ソリューションを提供。AI、信号処理、自動遮断弁、IoT技術を使って水の流れを監視し、異常や漏れ、無駄遣いを検知。

この記事は、Viva Sarah Pressが『NoCamels』に寄稿した記事「On Israel’s Independence Day, a look at Israel’s innovation contributions to the Worldイスラエルの独立記念日に振り返るイスラエルのイノベーションの世界に体する貢献)(2021年4月14日)を編集したものです。